価格を安く感じさせる方法

アンカリング

知覚費用を低下させる方法の1つは、「アンカリング」(最初に提示された情報によって、後に提示される情報のイメージが変化すること)と呼ばれる仕組みである。

例えば、iPadの発表会見で値段についてスティーブ・ジョブズが説明したとき「専門家は1,000ドル以下と予想しているようですね」と言いながら、スクリーンには「999ドル」と大きく映し出された。ところが、しばらくうつむいていたジョブズが「999ドルではなくわずか499ドルで発売できることを嬉しく思っています」と発表すると、スクリーンの「999ドル」という文字が崩れ落ち、「499ドル」という文字が現れた。つまり、最初に提示された数字によって知覚費用が低下し、割安に感じられるようになったわけだ。

ジョブズは意図的にiPad価格とノートブック価格の比較を避け、iPadに対する期待価格と実売価格を比較させたのである。それによって、価格だけでなく、性能や特性の比較対象からもノートブックを排除し、iPadの独自性を強調した。そして、最初に提示した価格がアンカー(基準点)となり、次に提示された価格が相対的に安いと評価されることになったのだ。

『潜在意識マーケティング』 フィル・バーデン より

人が価値を感じるとき

人は価値を感じる時は比較対象があるときと言われています。つまり1つだけでは価値を感じにくいわけです。例えば、いくら商品やサービスの説明を一生懸命にしても価値を感じにくい。商品やサービスの価値を感じてもらいたいときは、比較対象を用意してあげると顧客に価値を伝えやすくなります。

こんなことを言うと「そんなこと当たり前にやっている!競合の価格より少し値打ちにしている!」そんな声が聞こえてきそうです・・・。ですが、ウチの商品はお値打ちですよ〜と伝えたい時、同業者の価格を調べて少し安くするのも1つの方法ですが、それでは価格競争になって利益が減って疲弊していきます。

そこで、同業者と比較するのではなく間接競合と比較すると上手く行きます。例えば、あなたがダイエットサプリを売っているとします。同業者のダイエットサプリと価格比較するのではなくダイエットに関する業者と比較します。仮にジムでダイエットする場合と比べれば、ジムの月額費用よりダイエットサプリの方が安いですよね(そうでない時もありますが一般的に)このように自社より高い価格の間接競合と比べることにより、相対的に安いと感じてもらえるようにします。

あなたのビジネスは何と比較して、顧客に価値を感じてもらいますか?

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