叔父からの電話
『大富豪の起業術』マイケル・マスターソン より
何年も前、まだ私が会社を立ち上げたばかりの頃、1本の電話がかかってきた。叔父からだった。叔父は私に開業の準備状況を尋ねた。「順調だよ」と私は答えた。そして、5週間ほどで出荷の準備ができるはずだと伝えた。
「今日は何していた?」おじが続けて聞いた。私は、コンピュータシステムを購入するため1日を費やしたと答えた。なぜかと問う叔父に対し、「販売や支払いなどを管理するためにコンピュータが必要になる」と説明した。
「なるほど、販売か。ちなみにもうビールは売れたのか?」と叔父は聞いてきた。私は正直にまだだと認めた。「それなら、コンピュータを買っている場合じゃないだろう」と叔父は言った。「いいか、商品が売れなくて破綻する会社はたくさん見てきたが、コンピュータがなくて潰れる会社はない。まずは重要なことから取りかかったらどうだ?」
その言葉で私は目が覚めた。叔父の話を聞いて、自分が開業に向けたプロセスを間違って捉えていたことに気づいたのだ。事業を成り立たせるためにまず必要なのは、コンピュータではない。オフィスや机でもない。顧客なのだ。
必要なのは顧客
どんなビジネスでも、必要なのは顧客ですよね。売る相手がいなければお金が入ってこないからです。お金が入ってこないと、仕事に使うパソコンもただの箱。立派なオフィスや店舗だって無駄になります。
もちろん、パソコンやオフィスは必要です。大事なのは、何から手を付けるかってことですよね。重要なことから進めなければいけない。ビジネスでは言えば、顧客を確保すること。顧客を生み出す仕組みを作ることです。顧客を生み出す仕組み、それはマーケティングです。広告を出して見込み客(自社商品に興味のある人)を集める。見込み客を集めたらセールスをして顧客(商品を買ってくれた人)にしていく。顧客にしたらリピーター(優良顧客)にしていく。
商品開発、マネジメント、いろいろやることありますが、顧客を作るマーケティングは重要ですね。