ある美容師の話
横浜市のある美容師のMさん。
6店舗の取締役で、元日本代表サッカー選手のスタイリストも務めている。
試練に直面したのは5年前。
奥さんにがんがみつかる。
病魔と闘い抜いた奥さん。
最後の時、奥さんへあるプレゼントを贈られました。
それは・・・
最後のヘッドスパ
Mさんは、髪のない奥さんの頭に触れ「お疲れさま。よく頑張ったね・・・」と最後のヘッドスパをしてあげました。
一押し一押し、感謝を込めると治療で硬くなった頭皮がほぐれ、奥さんが微笑んで見えました。
目には見えないもの
Mさんは、入社式や新人研修で後輩たちに話すようになったことがあるそうです。
それは「美容師の技術は目に見えるものだけじゃない」とういうこと。
心のぬくもりは目には見えない。
でも必ず両手の指先から、お客さんに伝わっていく。
あの日、私の思いが妻に届いたように。
マーケティングに共通するもの
美容師のMさんのお話しは、マーケティングに大きく通ずるものがあるなと僕は思いました。
それは「見えない部分が大切」ということ。
宣伝広告は、“目にするもの”です。
でも、その宣伝広告の裏側である95%の準備は、目に見えない人間の心を感じて作り上げていきます。
残りの5%を“目に見える” コピーやデザインで形にしていきます。
なんだか胡散臭いですが真面目な話。
ハーバード大学のマーケティング学教授、ジェラルド・ザルトマンも言っています。
と、ここで教授のうんちくを並べるつもりはなく・・・
今日はそんな事よりも
感謝
コピーやデザインやマーケティングというテクニックに溺れることなく、人の心を大切にするそんなマーケターになりたいと、あらためて思いました。
