マンペラ・ランペレ博士
ローマクラブで、初の女性、初のアフリカ出身の会長を務める博士をご存じですか?
その名は「マンペラ・ランペレ博士」といいます。
南アフリカ出身の著名な社会活動家。医師。
2018年、ローマクラブ創設50周年に、共同会長に就任されました。
新型コロナウィルスの感染拡大をはじめ気候危機など、世界の現状についてインタビューされた内容にとても感銘を受けた言葉がありました。
あなたがいて、私がいる
それは、アフリカの哲学で、「ウブントゥ」(あなたがいて、私がいる)という人間観です。
他の人が不幸なのに、自分だけが幸せということはありえない。
マンペラ・ランペレ博士
今回のコロナ禍でも、周囲の人が健康でなければ、自分たちも健康でいられないことに気付かされました。
人生で大切なのは、車を何台持っているとか、何回、飛行機で旅行したかではなく、皆が、かけがえのない生命を持っているということです。
マンペラ・ランペレ博士
人間関係を大切にし、母なる地球を大切にすることです。こうした意識を持つことが最も必要だと思います。
そして博士は、続けて言います。
地球的な危機を乗り越えるためには
半世紀にわたり環境破壊に警鐘を鳴らし続けた博士。
しかし、人間社会の破壊的な消費活動を変革できずにいました。
そんな時、博士は一つの確信に目覚めます。
人類が今置かれている地球的な危機を乗り換えるには、「人間革命」しかないと。
博士は、「アパルトヘイト」と戦ってきた後半に、〝真の変革は私たち一人一人の内面から始まるものだ”と気づかれました。
400年間もの間、黒い肌の人間は「劣っている」と、刷り込まれてきました。
そうした歴史に「黒人意識運動」で、何より自分たちの心を覆う「劣等感からの解放」に気づいたのです。
抑圧者に対する恐怖から自由になり、自分たちも尊厳を持った人間であると目覚めることでした。
- 自分とは何者なのか?
- 何世紀にも、何代にもわたって「劣等な人種だ」と言われ続けてきた人たちが、自分自身をどう見るのか?
- どのように「人間としての尊厳」を取り戻すのか?
- 自分にひどい扱いをしてきた人間をどう許すのか?
- ひどい扱いを黙って受け入れてしまった自分をどう許すのか?
そうした精神闘争の結果、「自分は劣らず素晴らしい人間なのだ」と自覚した時、「我らは黒人だ!それを誇りにする!」と
「黒人意識運動」はまさに「人間革命運動」でした。
マーケティング
マンペラ・ランペレ博士の言葉は、ビジネスと直接的な関係ありません。
ですが、広告宣伝の仕事をする僕にとって、マーケティングは人間心理に基づいた手法なので、こういった哲学には反応してしまいます。
この博士のインビューを読んだとき、「これに世界の人が気づけば戦争なくなるのでは?」なんて思いました。
ちなみにですが、ビジネスに必須のマーケティング。
偶然ですが共通点があるので一言。
「私がいて、あなたがいる」では売れません。
ウブントゥと一緒で「あなたがいて、私がいる」
マーケティングは、売り手よりも顧客が優先の思考で回っています。
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